下げ相場でやられて考えたこと –負け方の考察–

投資戦略

 

下げ相場でやられて考えたこと –負け方の考察-

2022/3/17時点の年初来パフォーマンスは-19.1%。

年初から下げ続けた相場がようやく反発に転じようとしています。

なぜここまでやられたのか、今後のために検証します。

負けの原因の要約

  • 下げの初動で減らせてない or ヘッジのショートが少ない
  • 大底(総悲観)で減らしてしまった(その後のリバ局面が取れてない)

毎回同じパターンで負けています。

下げの初動で減らせず(ロング、ショートのロット調整ができてない)、大底で投げてしまう。この繰り返し。

やってはいけないことを毎回繰り返しているわけです。

ほぼ大底で投げてしまっている

ポジションをロング100%→30%に減らしたのが3/8。ここから指数は回復→FOMC通過で大反発。個別株もだいたい戻しています。

当然その後のリバを取れてない

3/8にロング、ショートともに大きく減らして様子をみる作戦にしました。

当然そこからの反発をとれていません。FOMC前にロング60%程度まで戻すものの、下げでやられた分を取り戻せていません。

セリクラ後の反発をとれないとパフォーマンスが大きく低下する

セリングクライマックスとは下記のような状況のこと。

セリングクライマックスの状況

下げ相場のクライマックスでは、投げが投げを呼び、徹底的に売りつくされる。追証回避の投げがでるため、出来高を伴った大陰線が形成される。信用買い残も相当解消される。さらにショートポジションが増えているため、一つの好材料でいっきに反発する。リバの初動は今まで売られすぎていた銘柄から大幅反発することが多い。

この反発を取るには、当然ポジションを持っていなければなりません。下げの初動で減らし、反発直前にポジションをとれれば最高でしょう。しかし、下げを喰らったら耐えて待つしかありません。買い増せればベストですが、資産、メンタルともにやられているためとても難しいです。

すべてが順調で価格が高騰しているとき、投資家は慎重さを忘れ去り、買いに殺到する。その後、市場が混乱に陥ると資産はバーゲン品となり、投資家はリスクをとる意欲を完全に失って、売りに殺到する。この繰り返しが永遠に続くのだ。

              「投資で一番大切な20の教え ハワード・マークス」

下げの初動で減らせるか?

今年はインフレ、利上げ、QTと相場に向かい風なイベントが盛りだくさんであり、年初からポジションを減らしていた投資家もちらほらいました。

ただ、ポジションの調整は投資手法によると思います。

地合いが良いときだけ入って美味しいところだけをとる ―― これはかなりハイレベルな能力です。

バリュー株や割安成長株に投資するならフルポジを維持するのも間違いではないと思います。むしろ企業の成長性から割安と判断して投資しているなら、地合いに関係なくポジションを維持するべきだと思います。

なぜロングを投げてしまうのか?

精神的に追い込まれて相場に操られる

含み損が増えてきて、相場が良くなる兆候がない、むしろ悪材料がわんさと出てくる状況だと、精神的に追い込まれます。

今年は1月末の反発、2月末の反発と2度否定され、下値を切り下げる展開でした。2021年のように素直に反発する相場ではありません。何度も陽線を否定されるとさすがにこたえてきます。

しかし、個別株をみると実は1月の安値を割っていないものが多いです。チャートは1月末が底だった可能性を示唆していました。観察力が足りなかった or メンタルがやられすぎて冷静に相場を見られなかった、ということです。

総悲観では悪材料しかない

総悲観はその名の通り、本当に悪材料しかありません。利上げ、QT、インフレ、戦争、来期業績悪化etc これでもかと出てくる。好材料が1ミリもありません。

参考:総悲観で買わないと儲からないようになっている

悪材料が相場に織り込まれている可能性を考えてない

相場の特性として絶対に覚えておかなければならないこと。

それは、相場は常に未来を織り込む ということです。

上記のような悪材料がわんさと出てくる状況――それを織り込んで相場が下げ切っている可能性があるのに「もう終わったんだ」と投げてしまう。そこが大底になるわけです。

相場は天邪鬼であり、弱者を追い込むような動きをしてきます。資金管理に失敗し精神的に劣勢に立たされた者を追い落とすような動きをするのです。

ロングを投げないための方法

下げの初動で減らせるような上級者でなければ、ロングは持ち続けるべきだと思います。銘柄のファンダメンタルが変わってないなら、地合いで投げるべきではありません。

そのための意識づけを書いておきます。

精神的に追い込まれる前に対応する

やはり相場はメンタルの要素が大きいと思います。メンタルがやられると正常な判断ができなくなります。どれだけ名著を読んでいても、暴落で逆をやってしまいます。

地合いが変わるような材料が出てきたらポジションを減らす

信用でパンパンに持っているなら減らすべきでしょう。減らす量は個人の損失に耐えられる量によって変わります。僕なら信用を切ってフルポジか、ショートを持たないなら80%程度にします。

指数ショートを50%以上もつ

個人的に、ショートをたくさん持つのは心理的に負荷がかかります。個別ロングはレバかけられるのに、指数ショートはダメなのです。なぜなのか…

しかし、下げ相場を検証してみると、指数ショートをロングの50%でも維持していれば、かなり損失をカバーできていました。

「地合いで投げると良いことはない」と心に刻む

毎回何度も何度も心に刻んでいますが、これができない。学習能力が低いです。

しかし、「地合いで投げない」と心に刻むしかありません。

2020年3月末、コロナショックの大底で僕は買い増していました。レバレッジ2倍のロングのみで耐えていたと記憶しています。これが、その後の大暴騰の戻しに貢献しました。経験が少なかった時のほうが勝てる行動をしていたということです。

 

 

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